②念願のエベレストトレッキング【ルート編】
2018.4.12〜4.26の約2週間かけてエベレストトレッキングしてきました‼︎今回は代表的なルートと実際に私が行ったルートについて書きます!準備については前回の記事
を参照ください。
事前に調べたときにはあまり情報がなかったルクラ〜ファプル間のルートの情報も詳しく載せています!
1.ルートの種類
(1)ルクラからのルート
①カラパタール(5545m)・ベースキャンプ(5364m)方面【王道】
②ゴーキョ方面(5360m)
③上記①②を両方行くルート
(A)ナムチェまで戻って両方行く
(B)チョラパスを越えてショートカットする
すべてルクラが出発地点となります。その先のナムチェでルートが分かれており、左(西)に進めば②のルート、右(東)に進めば①のルートになります。
③(B)のルートは地球の歩き方には載っていませんが、ショートカットして、カラパタールとゴーキョの両方に行けるということで欧米人などに人気のルートです。ただし、知り合ったガイドいわくこのルートはガイドなしでは危険とのこと...時に吹雪いてたりするそうです。アイゼンはほぼ必須と言われました(アイゼンはナムチェで売ってますし、FRIEND SHIP」ならRs400でレンタル可能です)
(2)ルクラまでのルート
①ルクラまでカトマンズから飛行機で行く方法【一般的】
②ジリ(Jiri)というところから1週間程度歩いてルクラに行くルートも有名です。
③地球の歩き方には載っていませんが、ファプルという街からルクラに歩いて行くルートもあります。このルートだとルクラまで2-3日で行けます。
2.ルートの選択
(1)ルクラから:どうせならカラパタールとゴーキョ両方行きたいということで当初はチョラパスを越える③(B)のルートを選択。
(2)ルクラまで:5月頃から雨季に入るということで、4月上旬からスタートだったこともあり、ジリから1週間かけて往復すればそれだけで2週間かかること、かといって往復飛行機は高すぎることから、行きはルクラまで飛行機の①、帰りはファプルから陸路の③のルートを選択。
3.実際のルートと所要時間
1日目:カトマンズ〜ルクラ(Lukla)(2840m)
飛行機を利用。チケットはカトマンズのタメル地区で容易に入手可能。160USD程度が相場。私は、泊まっていた宿で165USDで手配しました。少し割高でしたが、トレッキング中荷物を預かってもらえたのでよしとしましょう。
飛行機なら30分と一瞬です。ただ、曇ると飛びません。朝早くが比較的晴れており飛びやすいので可能な限り早い時間帯がおすすめです(午後便はほぼ飛ばない)。実際、2-3日飛ばないためカトマンズ待機したという人もいました。飛ぶかどうかは当日しか分かりませんので、空港で待つしかありません。私も8:30出発の便でしたが、実際には1時間まって9:30に出発しました。
ルクラ行きの飛行機は小型機でめっちゃ揺れます。そして、ルクラの空港は断崖絶壁に飛行場が突如現れます。滑走路も短く着陸・離陸は見ものです。
航空券が少し高いですが、一度乗ってみても楽しいと思います!
ルクラ〜Phakding(2610m)
所要時間:2時間半
【宿情報】
●Phakdingで1泊。宿名は忘れました。宿代・2食付でRs1000ほどでした。Wi-FiRs500、充電Rs200。ただし、Wi-Fiは非常に弱いです。ルクラより上はほとんどWi-Fi機能していないので払うだけ無駄でした。
2日〜3日目Phakding(2610m)〜Namche(3440m)
所要時間:6時間
ナムチェで高度順応のため2泊。
ナムチェの手前Monjo(2850m)辺りから急に高度を上げるので、結構辛かったです。軽く高山病にかかってナムチェに着いた頃には頭痛が酷かったです。ただ、子犬がずっと後をついてきて癒されました。
なお、ナムチェ手前にチェックポイントがあります。忘れずに手続しましょう。
ナムチェで泊まったロッジは「FRIEND SHIP」というところです。オーナーは日本語堪能で、部屋は清潔、飯は美味いと最高でした(特にヤクの鉄板焼きは最高でした)!
そして、何とオーナーはあのアルピニストの野口さんなどのシェルパをしたことがあるすごい人でした。
ナムチェはルクラよりも大きな街で活気があります。大体のトレッキング用品は揃いますし、お洒落なカフェもあります。ATMと両替所もあります。
ナムチェでは高度順応兼ねてエベレストビューホテルに行く人が多いです。私も行きましたが、綺麗な眺めでした。エベレストビューホテルに行くルートは少し分かりにくく特に標識もないのでソロの人は人に聞くのが無難です(私は間違えてタンボチェに行きかけました)。
【宿情報】
●ナムチェで2泊。「FRIEND SHIP」。宿代Rs200。Wi-FiRs500(滞在中ずっと利用可)。充電1台Rs250。ただしWi-Fiは2日間1回もつながりませんでした。
4日目:Namche(3440m)〜Tyangboche(3867m)
所要時間:6時間
タンボチェから途中のPhunki Tenga(3250m)まで下りが続きます。そこから一気にタンボチェまで高度を上げます。高度差は2日目のPhakding〜Namche間と同じぐらいですが、頭痛は発症しませんでした。ナムチェで高度順応して正解でした。
充電代や水、食事代が徐々に上がってきました。
【宿情報】タンボチェで1泊。宿名は忘れました。寺院のすぐ目の前の大きなロッジです。ただ、大きすぎてリビングも寒かったこと、団体客が多くうるさいことからおすすめしません。ソロの場合、こじんまりしたロッジをおすすめします。充電Rs300。ここらから辺からWi-Fiなし。
5〜6日目:Tyangboche(3867m)〜Dingboche(4350m)
所要時間:5時間半
途中のSomareから急に寒くなり、Dingbocheの手前では軽く雪が降っていました。
Dingbocheで高度順応のため2泊。
高度順応を兼ねて滞在2日目にチュクン(Chhukhung)に行ったら軽く高山病になりました。
高度順応するスポットで毎回高山病になっている気が...まぁすぐ治りましたが。
Dingbocheでは地元民の食堂に招待され、ネパールのローカル酒ロッシを飲みました!これが日本酒似ていて美味しかったです!おすすめです。
【宿情報】Dingbocheはたてに長い町で入口付近と出口付近では結構距離があります。道路に沿って多くのロッジがあります。私は出発の時のことを考えてできるだけ出口に近いロッジを選びました。充電1時間Rs300、フル充電Rs500。ここから上は充電が時間制になってきます。
7日目:Dingboche(4350m)〜Lonbche(4930m)
所要時間:5時間
結構登りがきつかったですが、高山病は発症しませんでした。ただ、4000mを超えたあたりからは常に息苦しさを感じて辛かったです。夜も息苦しさで眠りにくいなどもありました。人間が住む世界ではないと強く実感しました。
【宿情報】Lonbche辺りから宿の数がかなり減ります。実際、私が行ったときはどこもいっぱいで、何とか頼み込み、同じソロの人とツインの部屋をシェアしました。
8日目:Lonbche(4930m)〜Gorakshep(5150m)
所要時間:3時間
Lonbcheからの道は一面銀世界で別世界です。エベレストトレッキングって感じです。高山でしか生きられないというヤクも見ることができます。
ゴーヤクプルはトレッキング最後の宿があるところで、ベースキャンプ(EBC)とカラパタールへの拠点となります。
【宿情報】宿名忘れました。宿は4つしかないため、空いているかドキドキでしたが、何とか確保できました。
ただ、Gorakshepは水・食事代がものすごく高く、水1LRs400、ゆで卵2つでRs400ほどしました。充電も時間制&スマホ・タブレット・バッテリーチャージャーによって値段が変わるというシステムでした。
Gorakshep〜ベースキャンプ(EBC)(5364m)
所要時間:往復で4時間半(滞在30分ほど)
昼前にGorakshepに着いてチェックインを済ませ、大きな荷物は部屋に置いて、EBCへ。重さから解放され軽快な足取りで行くことができました。やっぱり軽さは正義ですね‼︎
EBCはものすごい量のテントが並んでおり、街みたいになっていました。想像していたよりもずっと規模が大きくて驚きました。
そして寒い。本当はテント付近まで行きたかったのですが、風も強く寒すぎて早々に帰りました。本当にあんなところを拠点にして頂上を目指すプロの人たちはもの凄いと肌で実感できました。私は絶対に嫌です(そもそも無理ですが...笑)。
9日目:Gorakshep〜Kala Pattar(5545m)
所要時間:4時間半(頂上滞在30分ほど)
この日は、カラパタールのてっぺんで日の出を拝むため朝の5時に出発。
とにかく尋常じゃない寒さでした。宿から持って行った水はすぐに氷になり、手足の感覚はなくなり痛くて前に進めないほどでした。本当にきつかったです。
結局、登っている途中で日は上ってしまいましたが、太陽が現れ、暖かくなったときの感動は忘れられません。冗談ではなく「助かった...」と思いました笑
太陽は偉大だと実感しました。
また、寒さとは別にGorakshepからカラパタールの頂上までの登りはかなり急なため、高山病にかかり、途中で下山する人も多数いました。実際にずっと一緒だったイスラエル人もここまで一度も高山病発症せず来たのに最後の最後で高山病にかかりヘリでルクラに戻っていきました。
Gorakshepにはヘリポートがあり、ひっきりなしにヘリが飛んでいたので、かなりの人が高山病でやられたんだと思います。それだけ過酷なので無理はしないことをおすすめします。
ただ、カラパタールの頂上からの眺めは本当に素晴らしかったです!登る価値はあります。
昼前にはGorakshepに戻り、すぐに下山開始。
Gorakshep〜Lonbche〜Periche(4252m)
所要時間:5時間
下りは高度順応の必要ないため、一気に下りました。
本当はTukula(LonbcheとPericheの間)まで下り、そこからチョラパスを越える予定でした。
ただ、Lonbche以降の寒さと息苦しさが予想より酷くて、体調も崩してしまっていたことから、これ以上、この高度にとどまることは危険と判断し、ナムチェまで戻ることに。ナムチェに戻ってからゴーキョに行くか決めることにしました。
10日目:Periche〜Tyangboche〜Namche
所要時間:6時間半
何と行きはナムチェからGorakshepまで5日もかかったのに、帰りは2日ですみました。それも一切頭痛も生じませんでしたし、高度が下がるにつれ、息苦しさがなくなり、体が軽くなっていくのが分かりました。やっぱり4000mをこえる世界は人間が生存できる環境じゃないんだなと痛感しました。
上から戻ってきたNamcheはオアシスでした。文明って素晴らしい‼︎そして暖かいって幸せ。
結局、もう一度高度を上げ、寒さと息苦しさに耐える気は失せてしまい、下山することに...
仕方ないです。そもそも寒がりなんで。カラパタールまで行けたので大満足です。
【重要】なお、ルクラにはATMありません‼︎ルクラから陸路で下る人は要注意です!実際、私は上で予想外の出費をしてしまい山に持ち込んだキャッシュが底をつきそうだったのですが、ルクラでキャッシングすればいいやと軽く考え、ナムチェでキャッシングせずに下ったところ、ルクラでキャッシングできず、カトマンズまでかなりギリギリの生活を強いられました。
11日目:Namche〜Lukla
所要時間:8時間
一番歩きました。結構アップダウンが激しくきつかったですが、最後の方は変なテンションなっていて、走りながら下ったりしてました笑
ルクラでは10日ぶりにWi-Fiがつながり、下界と連絡をとることができました。10日間も音信不通だったので生存確認の連絡がえらいことになってました...事前にいつから連絡とれなくなるか伝えておきましょう。
12日目:Luklaでゆっくり
この日は明日からの下りに備えて休息。
ルクラ周辺の村などを探索しました。のどかな感じで良かったです。
13日目:Lukla〜Bupsa
* LuklaからPhapleまでの主要な集落はMaps.meで検索可能です(ルートもしっかり載ってます)。Wi-Fiなくても使えてこのアプリのおかげで迷うことなくPhaple着けたのでめちゃくちゃおすすめです!
* Luklaからは空港の横に下りの道があります。一本道なので迷いません。最初の方は地元民にしか会わず少し不安になりましたが。
Lukla(2850m)〜Surke(2300m)
所要時間:1時間半
最初の方はずっと下りで楽。景色を楽しむ余裕あり。
Surke〜Puiya(2800m)
所要時間:3時間
この登りがしんどかった。ルクラと同じ程度の高度まで戻らないといけないのが辛かった。
Puiya〜Kharta(2600m)
所要時間:2時間
ここからはひたすら下りが続く。下りが急なので足元に要注意!
Kharta〜Bupsa(2350m)
所要時間:30分
【宿情報】
集落にはたいていロッジがあります。私はこの日はBupsaを少し過ぎた辺りで暗くなったのでそこら辺にあった宿に適当に泊まりました。宿代はタダでした。
14日目:Bupsa〜Phaple
ロッジ〜Jubing(1500m)
所要時間:50分
ひたすら下り。軽快な足取りで順調。
Jubing〜Chigaun(1800m)
所要時間:1時間30分
登りが始まる。ここから何と1000mも高度を上げるとは思ってませんでした。
Chigaun〜Nunthala(2200m)
所要時間:1時間30分
まだ登るのかと思い始める。
Nuntala〜Taksindu(2940m)
所要時間:2時間半
心が折れかけました。本当にきつかった。低い高度のため一気に1000m高度を上げても頭痛などはなかったですが、
どこまで登りが続くのか分からない状態で登り続けるのは結構辛かったです。
昨日泊まったロッジに居たガイドからはTaksinduまで5時間ほど、そこからファプルまで4時間ほどだと聞いていたので遅くとも夕方5時ぐらいにはファプルに着くと軽く考えていましたが、Taksinduまでで6時間半と大幅に予定を超過。Taksinduに着いたときには午後2時前。
Taksinduに着くとレストラン(民家)の前にジープが止まっていて、ジープだとファプルまで1時間半だと言うので、疲れもピークに達していたこともあり、乗ることに。料金はRs500でした。
なお、最悪、Taksinduで一泊しようと思ってましたが、Taksinduのロッジはすべて閉まっていました。危なかった...
Taksindu〜Phaple(2500m)
所要時間:1時間45分(ジープ)
このジープがとにかく酷かった。Taksindu〜Phaple間は一応車が通れるものの完全な未舗装路でモトクロスのダートコースかというぐらい車体が揺れました。
その上、本来最大6人乗りの車に11人も乗車。その状態で1時間45分。
私は真ん中に座らされたため手すりを持つこともできず、ひたすら体がジャンプし、天井に頭がぶつかってました。
ただ、疲れがピークに達していたのか、そんな過酷な状況の中でもいつしか寝ていました笑
まぁ何はともあれ午後4時頃に無事ファプル到着。
到着後、料金を支払ったのですが、一緒に載っていたファミリーは、子どもをひざの上に乗せていたから料金は発生しないと言って断固子ども分を払いませんでした。しっかりしてるな〜。
ジープの運転手に紹介された宿に宿泊。
14日目:Phaple〜カトマンズ
カトマンズ行きのマイクロバスが朝の5時に出発。カトマンズに着いたのが午後6時。所要13時間。
8時間ほどでカトマンズに着くと言われたんだけど...まぁ海外ではよくあることです。
このマイクロバスにはワイパーがついていなくて土砂降りの中、ワイパーなしで山道を爆走しているときはほんまに危険を感じましたが、それ以外はそこそこ快適でした。休憩がほぼなかったのが辛かったです(途中で突如バスが止まってドライバーがいなくなることが海外ではよくあります。このすきにトイレなどに行ってました)。
4.まとめ
2回ほど軽い高山病にかかり、カラパタール付近では寒さと息苦しさに常時悩まされてましたが、カラパタールからの眺めはやっぱり綺麗で、行って良かったと思ってます。
ただ、4000m、5000mを越えてくると本当に息苦しさと寒さが尋常ではないので、高山病対策と寒さ対策は必須です!
私は結果的には途中で知り合った日本人の2人組(ガイド付)のご厚意でご一緒させていただくことになり、完全なソロではありませんでしたが、ルートで迷うことはほとんどありませんのでソロでも十分トレッキング可能です(ソロトレッカーはほとんど見かけませんでしたが...)。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからエベレストトレッキングする方は十分気をつけて、楽しんできてください!